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去年の秋、PixelのGmailを開いたら右上に星みたいなマークが増えていて、なんとなく押したのがGeminiとの付き合いの始まりでした。
私はGoogle漬けの生活をしています。メールはGmail、予定はGoogleカレンダー、原稿も経費の表もGoogleドキュメントとスプレッドシート、保存先はGoogleドライブ。スマホもPixelです。
そのマークを押した日から、メールの下書きをGeminiに丸投げするようになりました。最初の正直な気持ちは「ChatGPTがあるのに、わざわざ別のを開く意味あるの?」でした。
この記事では、Google中心で動いている私がGeminiをだいたい8か月使い込んで、ChatGPTと比べてどこが効いてどこでガッカリしたのかを、用途ごとに書きます。AIを1つに絞りたい人、Geminiが気になっているけど踏み切れない人に向けています。
なぜ私がGeminiを使い始めたか
最初の数日は、ChatGPTとの違いがまったく分かりませんでした。どちらも文章を作るし、質問に答える。並べて使っても、表面はそっくりです。
差を感じたのは、Gmailの中で完結する作業を頼んだ瞬間でした。
ある朝、取引先からの長いメールに返信しなきゃいけなくて、Gmail上のGeminiに「このメールに、納期だけ確認する短い返信を書いて」と頼みました。本文をコピペしていません。それでも相手のメールを読んだ上で、こちらの返信案を出してきました。
これ、ChatGPTだとそうはいきません。本文を選んでコピーして、別タブに貼って、それから指示する。地味だけど、毎日やると馬鹿にならない手間です。
Googleサービスとの連携が想像以上だった
「先週の山田さんとのやり取りを3行で要約して」とGmailのGeminiに投げると、過去のメールをたどって中身を返してきます。受信トレイを上から読み直さなくていい。
私は毎朝メールチェックに20分くらい取られていたのですが、要点を先に拾えるようになって、今は10分前後で片付きます。倍とまでは言いませんが、コーヒー一杯ぶんの時間は確実に浮きました。
スプレッドシートでも、表の右側にGeminiの欄が出てきて「この列の合計の傾向を一言で」みたいな雑な聞き方に答えてくれます。タブを移動しなくていい、というのがGoogle漬けの私にはやたら効きました。
実際に使って良かったところ
良かった点を正直に挙げると、まず今書いたGoogleサービスとの距離の近さ。これは私の生活とたまたま噛み合っただけ、という自覚はあります。
次に、長い文章を読ませたときの安定感。1万字を超える議事録のドキュメントを渡しても、終盤に出てくる「次回までの宿題」みたいな部分まで拾ってくれることが多かったです。
それから、画面のスクショを見せて聞いたときの返しが分かりやすい。設定でつまずいたとき「この画面のどこを押せば通知を切れる?」と画像で聞いたら、ちゃんと該当の場所を言い当ててくれました。
個人的にいちばん手放せないのは、Pixelで声からメモを起こして、そのまま整理させる流れです。通勤の電車で思いついた記事のネタを声で吹き込んで、降りる頃には箇条書きになっている。これは正直、地味に嬉しい体験でした。
物足りなかったところ
ここからはガッカリした話です。
いちばん引っかかったのは、込み入った指示への反応がChatGPTより不安定なこと。
「A・B・Cの条件を全部入れて、Dは絶対に書かないで」みたいに条件を盛ると、Cをまるごと忘れた答えが返ってくることがありました。同じ注文をChatGPTにすると、最後のCまで残してくれることが多い。これは何度か比べて感じた差です。
それと、これは私のヒヤッとした失敗談なのですが。あるとき記事に使う「某メーカーの創業年」をGeminiが堂々と出してきて、そのまま原稿に打ち込みかけました。指が止まったのは本当に偶然で、公式の会社概要を開いたら年が2年ずれていました。あのまま出していたら、と思うと今でも軽く血の気が引きます。
AIが自信満々で間違える、というのはChatGPTでも起きます。Geminiでも普通に起きます。どっちが賢いという話ではなく、両方とも疑う前提でしか使えない、と腹をくくりました。
細かい点をもうひとつ。長めの文章の言い回しの好みは、私はChatGPTのほうが合います。これは完全に好みなので、逆の人もいると思います。
GeminiとChatGPT、私の使い分け
8か月両方を開き続けた今は、用途で雑に分けています。
| 用途 | 私がよく使うほう | 理由 |
|---|---|---|
| Gmail・カレンダー・ドライブ絡みの作業 | Gemini | コピペせず中身を扱える |
| Pixelでの音声メモ整理 | Gemini | 端末との連携が自然 |
| 複雑な条件の文章作成 | ChatGPT | 条件の取りこぼしが少ない |
| 文章の言い回しの調整 | ChatGPT | 私の好みに近い |
| 画像を見せて質問 | どちらも | 大きな差を感じない |
これはあくまで私の手の動きです。普段どのサービスの中にいるかで、合うほうは変わると思います。
有料プランの線引きは別の記事に詳しく書きました。ChatGPT Plusが本当に必要かを無料で足りる人と有料に向く人で分けて考えた話も読むと、自分がどっちに払うべきか見えてくると思います。
注意点
Geminiもバージョンで性能や使える機能が変わります。私が書いているのは、ある時点で8か月使った感想です。
無料版と有料版で挙動が違う部分もあるので、最新の機能や料金は公式の案内で確かめてください。
そして、Googleサービスをほとんど使っていない人だと、Geminiのいちばんの強みが死にます。AppleやMicrosoft中心で暮らしている知人にGeminiを勧めたら「ChatGPTと何が違うの?」で終わってしまったことがあって、そこは正直に書いておきます。
よくある質問
Q. GeminiとChatGPT、どちらか1つなら?
私はGoogle依存が強いのでGeminiの価値が高いです。でもGoogleをそこまで使わない人なら、私ならChatGPTを選びます。
Q. 無料のGeminiだけでも使えますか?
日常のメール整理や軽い質問なら無料で足りました。込み入った作業を毎日するなら有料を検討する価値はあります。
Q. Geminiの答えはそのまま信じていい?
よくないです。私は創業年の数字を信じかけました。重要な数字や固有名詞は、別の場所で必ず確認しています。
まとめ
Geminiは「Google中心の人にとって、移動しなくていいAI」でした。
- GmailやドライブなどGoogleサービスとの連携が自然
- Pixelとの相性が良い
- 複雑な条件の処理はChatGPTのほうが安定していた
- どちらも間違えるので、重要な情報は確認が必要
私は今もGeminiとChatGPTを両方開いています。Googleの中の作業はGemini、込み入った文章はChatGPT。結局この形に落ち着きました。
AIをまだ1つに絞れていない人は、自分が一日のうちどのサービスの中で過ごしているかを基準にすると、案外あっさり決まります。複数のAIに課金する前の考え方は、ChatGPT・Gemini・Claude・Notion AIの有料プランを選ぶ前に整理しておきたいことにもまとめてあります。
著者:ノオ